【AI開発事例】AIカメラが駐車場の「なぜ?」を解明!行動分析でマーケティングを支援

「駐車場を利用するお客様は、本当に施設に来てくれているのだろうか?」
「どんなお客様が多く、どの時間帯が一番混雑するのか、正確なデータが欲しい…」
「勘に頼らず、データに基づいて駐車場の運営や販促企画を考えたい…」
商業施設などにとって、駐車場はお客様をお迎えする大切な入口ですが、その利用実態を詳しく把握するのは容易ではありません。
こんにちは。私たちJVBは、ベトナムに拠点を置くオフショア開発企業です。お客様の「困った」を解決するAIシステム開発を得意としています。最近はAI開発のご依頼を多く頂いております。
今回は、駐車場のカメラ映像をAIで分析し、マーケティングに役立つ知見を得る「駐車場AIカメラシステム(行動分析・マーケティング)」の開発事例をご紹介します。
コンテンツ
駐車場AIカメラシステム(行動分析・マーケティング)とは?

このAIシステムは、駐車場に設置されたカメラの映像をAIがリアルタイムで分析し、車両や利用者の行動・属性を自動で認識・データ化することで、施設運営やマーケティング施策の最適化を支援するソリューションです。
車両・人物データの自動収集・分析
駐車場入口でのナンバープレート認識、場内での車両追跡、駐車時間の計測、空きスペース状況の監視などを自動で行います。さらに、車両から降車する乗員の人数カウントや、その属性(年齢層、性別など)、行動(施設に向かうか、他の場所へ行くかなど)までAIが識別・分析します。
利用者の行動・属性推定
収集・分析されたデータに基づき、個々の利用者がショッピング目的で施設を訪れているのか、単に駐車場のみを利用しているのかを高い精度で判断します。また、施設全体の利用者のデモグラフィック(年齢層・性別など)や、混雑する時間帯(ピークタイム)といった貴重なデータを提供します。
マーケティングデータとしての活用
AIによって得られた客観的なデータ(利用目的、属性、ピークタイムなど)は、ショッピングプログラムの最適化、効果的な販促キャンペーンの企画、駐車場の効率的な運用計画、人員配置の最適化など、データに基づいた意思決定を可能にし、施設の売上向上や顧客満足度向上に貢献します。
使われている主な技術
主に以下の技術を使用しております。お客様のニーズに合わせて最適な技術を選定・活用いたします。
画像認識 / 物体検出 / 行動分析
カメラ映像から車両、ナンバープレート、人物などを高精度に検出・識別するために、YOLO(You Only Look Once)などの物体検出モデルを活用します。さらに、検出した対象の動きを追跡し、その行動パターン(施設への移動、滞在時間など)を分析します。
Vision AI / クラウドAIサービス
顔の特徴や服装などから年齢・性別を推定したり、より高度な画像・動画分析を行ったりするために、Azure Computer VisionやGPT Visionモデルなどを利用することもあります。収集したデータの保存・管理にはAzure Blob Storageなどを活用します。
データ処理 / データベース
収集・分析された大量のデータを効率的に処理・集計し、レポートとして可視化するために、Pythonによるデータ処理プログラムや、MySQLなどのデータベース技術が用いられます。
今回の事例では使用していませんが、分析結果をリアルタイムで確認したり、レポートを閲覧したりするためのダッシュボード(管理画面)を、Vue.jsやNext.jsなどのWeb技術を用いてWebアプリとして開発することも可能です。
技術選定やインフラ構築など、専門的な部分はJVBが責任を持って担当しますので、お客様は安心してシステムをご利用いただけます。
【導入前】こんな課題、ありませんか?
このシステム導入を検討される商業施設などでは、以下のような課題がありました。
- 駐車場利用者の多くが施設顧客なのか、それとも周辺施設への駐車や単なる通過なのか把握できていない。
- どのような層(年齢、性別など)のお客様が多いのか、客観的なデータがない。
- 駐車場の混雑状況やピークタイムを経験則でしか把握できていない。
- 勘や経験に頼ったマーケティング施策が多く、効果測定が難しい。
- データに基づいた駐車場の効率的な運用や改善策の立案ができない。
【導入後】導入したらこう変わりました!
このAIカメラシステムを導入することで、駐車場運営とマーケティングは次のように改善されました!
利用者の行動・目的を正確に把握
AI分析により、駐車場利用者が実際に施設を利用しているのか、どのくらいの時間滞在しているのかなどをデータで把握できるようになりました。
客観的な顧客属性データを取得!
どのような年齢層や性別のお客様が多いのか、時間帯による変化はあるのか、といったデモグラフィックデータを取得し、ターゲット顧客層を明確化できました。
ピークタイムや混雑状況を可視化!
データに基づいて駐車場の混雑状況やピークタイムを正確に把握し、効率的な人員配置や誘導計画を立てられるようになりました。
データに基づいた施策立案・効果測定が可能に!
客観的なデータに基づき、より効果的なショッピングプログラムや販促キャンペーンを企画・実行し、その効果を測定・改善していくことが可能になりました。
売上向上と運営効率化に貢献!
顧客理解に基づいた施策により売上向上に繋がるとともに、データに基づいた駐車場運営により、無駄なコストの削減や効率化が実現しました。
こんな使い方もできるかも?
このAIカメラ分析技術は、駐車場の分析以外にも、様々な場所での人やモノの動きを捉えるソリューションに応用できます。
店舗内の顧客動線分析
小売店やスーパーマーケット内でのお客様の動きをカメラで追跡・分析。どの棚の前で立ち止まるか、どの経路をよく通るかなどを把握し、商品配置やレイアウト改善、販促効果測定に活用します。
交通量・人流計測
道路や交差点、駅、イベント会場などでの車両交通量や歩行者数をAIが自動でカウント・分析。都市計画、渋滞緩和策、イベント運営計画などに役立つデータを提供します。
工場・倉庫での作業者行動分析
製造ラインや倉庫内での作業員の動きを分析し、非効率な動線や危険な行動パターンを検出。生産性向上や安全管理強化に貢献します。
建設現場の安全管理
建設現場のカメラ映像から、作業員のヘルメット着用状況や危険エリアへの立ち入りなどをAIが自動で検知し、安全管理者を支援します。
農場・畜産での監視
広大な農場や畜舎の様子をカメラで監視し、作物の生育状況の異常検知や、家畜の健康状態・行動変化などをAIが分析します。
公共スペースでの異常行動検知
駅や空港、公園などの公共スペースで、喧嘩、急病人の発生、不審物の放置といった異常事態の兆候をAIが早期に検知し、迅速な対応を促します。
スポーツ分析
サッカーやバスケットボールなどの試合映像をAIが分析し、選手の動き、ボールの軌跡、フォーメーションなどをデータ化。戦術分析やトレーニング改善に活用します。
JVBのAI開発サービス、こんなことも得意です!
JVBでは、今回ご紹介したシステム以外にも、お客様のニーズに合わせた様々なAIソリューションを提供しています。
RAGシステム構築
RAG(Retrieval-Augmented Generation / 検索拡張生成)とは、 AI(LLM)が回答を作る際に、まず社内文書などの外部情報を検索(Retrieval)し、 その情報に基づいてより正確な回答を生成(Generation)する技術です。
LLMと社内データ検索を組み合わせ、高精度な情報アクセスや対話システムを構築できます。(今回の開発事例もRAGの一種です)
AIエージェント開発
目標達成のために自律的に計画・実行するAIエージェントを開発します。RAGを発展させ、情報検索だけでなく、多様なツール(API連携、データベース検索、Web検索など)を使いこなし、複雑なタスクの自動化を実現します。基盤となるLLMも、OpenAIやAnthropic等のAPIだけでなく、Llama等のオープンソースモデルを活用することも可能です。
画像・動画解析AI
防犯カメラ映像の分析(不審行動検知など)、工場での製品検査(異常検知)、ドローンでのインフラ点検など、視覚情報を活用したAIシステムを開発します。YOLO(画像認識・物体検出のAI)などを活用します。
エッジAI開発
スマートフォン、カメラ、センサーなどのデバイス(エッジデバイス)上でAIを動作させ、リアルタイム処理やオフライン環境での利用を可能にします。
その他、自然言語処理(文書分類、感情分析)、需要予測、在庫最適化、推薦システムなど、幅広い分野でのAI活用が可能です。
AI導入、JVBに相談してみませんか?

「AI導入は難しそう…」
「自社に合うシステムを開発できるだろうか?」
もし、そうお考えでしたら、ぜひ一度JVBにご相談ください!
私たちJVBは、ベトナムのオフショア開発拠点ならではの低価格なコストメリットを活かしながら、高品質なAIシステムの開発を実現します。さらに、日本人スタッフと日本語堪能なブリッジSE(PM)が常駐しておりますので、コミュニケーションや品質管理の面でもご安心いただけます。お客様に寄り添い、企画段階から開発、運用まで、責任を持ってサポートいたします。
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